12月2,3日に開催された浪速オープンに参加させていただきました!大会二日目は緊張で眠れず、少し体調を崩してしまいました。本ゲームは1R目の試合です。グリュンフェルドの知らないラインになり、序盤でミスをしましたが何とか持ち直してドローになりました。それでは試合を試合中に考えていたこととともに振り返っていきます。
- d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 d5 4. cxd5 Nxd5 5. e4 Nxc3 6. bxc3 Bg7 7. Nf3 c5 8. Rb1
Rb1は私のネットチェスデータでは1局しか指したことがないラインでした。h8-a1ダイアゴナルからルークを早期にずらしながらbファイルを支配するいい手です。いい手に見えるのに経験がないということは何かあるはず…と思い悪手を指してしまいました。
8. …Qa5?!
c3、a2ポーンをアタックする手です。クイーンがトラップされるか心配して読んだのですが、大丈夫そうとみて指してしまいました。
9.Rb5 Qxc3+?? 10. Bd2 Qa3
ここで11.Qc2には11. …c4 12. Bxc4 Nc6からQd6などしておいてクイーンサイドのポーンマジョリティーを保てると読んでいましたが、白に強いセンターが作れることと展開が良いことからかなり苦しいようです(評価値は約+2)。私の棋力では注意していても読み切れなかったでしょう。それよりもオープニングを知らないのに粗い手を選んだことが問題だと思います。
11. Rxc5 Nc6
12.Bb5でbポーンが落ちそうですが、12. …o-o 13.Bxc6 bxc6 14. Rxc6 にはBb7でe4をおとしてdポーンを孤立させることで黒が優位に立てると思いました。aポーンを弱いので将来的にパスポーンも作れそうなことからその変化になれば不満はないだろうというのが当時の判断でした。
12. Bb5 O-O 13. Bxc6 bxc6 14. O-O
白は急いでc6をおとす必要はありません。c6をとらずにアクティブ(黒が早急な対応を迫られる)ではない手を指された場合はaポーンをとってパスポーンを作っておこうと読んでいたのでaポーンをとりました。ただ、将来的にf3のナイトに暴れられることを防ぐために黒のc8ビショップと白のf3ナイトを交換することを望んでBg4を入れました。
- …Bg4 15. Be3 Qxa2 16. Rxc6 Rfd8 17. Rc7 Qa3 18. Qa1 Qxa1 19. Rxa1
パスポーンを作れたのは良いですが、白にaポーンをとらせると7段目のルークが残ります。数手前まではここでBxf3 gxf3 Bxd4 Bxd4 Rxd4などしようとしていましたが、なぜかこの局面ではaパスポーンを保持することに執着してしまいました(今は忘れてしまったのですが、何かまずい筋を読んでいた覚えがあります)。対面でのプレッシャーによるものだと思います。ただ、本譜でも評価値はそれほど変わらないようです。
- Rxa1 a5 20. e5 Rd7 21.Rxd7 Bxd7 22. Bd2 a4 23. Bb4
これでaポーンは進められないでしょう。途中白のe5がさすがの1手でg7ビショップが使いにくくなってしまいました。f6などから無理やり開くことも考えました。しかし1R目で体力を残しておきたいことと、Tさんの棋力の高さから自分が返り討ちにあう可能性が高いので、ドローで満足しました。
- Nd2 Bb5 25. Ne4 Bc4 26. f4 Bd5 27. Nc3 Bb3 (1/2? accepted)
1/2-1/2
最終局面では少し黒が良しのドローかなと思っていたのでドローオファーをし、承認されました。ここでもf6からダイアゴナルを開こうかと考えましたが、Bc5でdポーンは受かるのでKf7 Bd7などしてもドローだろうと考えていました。
総評
多くの大会では1R目はレートを上半分の人とした半分の人に分けて、上半分のトップから下半分のトップへと順番にマッチングしていきます。私は下半分の2番目だったのでレート2位のTさんと対局することになりました。精神的にはかなりびびっていましたが、前回参加の大会では読みを入れずに無難な手ばかり指してあっさり負けてしまう試合が多かったので、読みをさぼらずアクティブな手を指すように心がけていました。大会を通じて攻撃的な手はさせたのですが、局面が進むたびに読みの不正確さを実感する試合ばかりでした。これからは読みのトレーニングに力を入れていこうと思います。
また6Rのうち4Rは知らないオープニングのラインになったので、序盤の知識のなさも痛感しました。長くやっているのに情けないですが、試合で登場したオープニングを中心に勉強したいと思います。
二日目はのどを痛めてしまい、咳が出ていたので対局していただいた方々、申し訳ありませんでした。またチェスクラブなどで見かけたら仲良くしていただけると幸いです。
(松原)
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