3/10(日)に名古屋で行われた愛知チェス選手権に参加してきました。この大会は5月のGWに開催される全日本チェス選手権の予選も兼ねており、一週前の3/2,3(土,日)に行われた大阪チェス選手権ではタイブレーク差で残念ながらシード権を逃してしまったので、今度こそ絶対にシード権を獲るぞ!という気持ちで大会に臨みました。
今回は全4試合の勝敗がついた局面を軽く振り返っていきます。()内の数字は国内レートです。
R1 Araki – F(1648)
ミドルゲームで微不利になるもエンドゲームでドロー模様に巻き返し、さらに1ポーンアップにまでこぎつけた現局面。1ポーンアップですが、お互いルークが残っているのでドローになりやすく、さらに今回の場合は黒キングがポーンのプロモーションマスを先に抑えているので、黒はフィリドールポジションを守ればドローですが・・・
この一手でドローから白勝ちになります。他のどの手(Kf8,Kg8)でも白がKf6,Ra8+を指せば、黒キングはバックランクを追い出されてしまいますが、もしKe8ではなくKf8,Kg8ならば、58. … Kf8 59.Kf6 Kg8 60.Ra8+ Kh7! と黒キングがh7に逃げることができます。黒キングがショートサイド(g,hファイル)に鎮座すれば、白キングは黒ルークのロングサイド(a,b,c,d,eファイル)からのチェックから逃れられないため、プロモーションまでたどり着けずパぺでドローとなります。本譜では白キングがf8マスを抑えルセナポジションから勝ち。
R2 T(1704) – Araki
この手を指す前から既に評価値的には黒微有利でしたが、ルークが動いたことでバックランクの守りが外れたため、40. … Qh1 と相手の懐に入る手が鬼強い。このあとはキングサイドのポーンを回収して、クイーンも交換できたため安全に事を進め勝ち。
R3 I(1710) – Araki
1ポーン捨てて勝負に出ますが、途中で甘い手が出てしまい、評価値は0に。Qb7の代わりにNg4,Nc5で相手の弱いマスへのプレッシャーをかけるべきでした。本譜ではこの後うまく攻めきれず、1ポーン捨てた代償だけが残ってしまいヒヤヒヤしましたが、相手からのドローオファーがあり快くドローに。
R4 Araki – O(1987)
シード権のこともあり、確実にドロー以上を目指そうと早期にクイーン、ルーク交換してこれで落ち着いて指せばドローは堅いだろうと高をくくっていた瞬間の悪手。23. … Bc2でポーンが落ちて、その後必死にまやかそうとするも逆にビショップがトラップされてしまい負け。
総括
結果としては、R1勝ち、R2勝ち、R3ドロー、R4負けの2.5/4ptの6位で無事に権利を獲得することができました。R3終了時点では、強豪が数多いる中での3位だったため、過去最高のパフォーマンスが出たと思います。(最終戦調子に乗って無様に負けましたが・・・)
チェスを始めて3年弱、公式大会にちゃんと出始めて1年ですが、ようやく目標の全日本の出場までたどりつけて本当に嬉しい限りです。全日本まであと2ヶ月ほどですが、精進して勝ち越しを狙います👍。
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